低価格の裏には犠牲がある
各学習塾にはそれぞれアピールポイントがあり、そのうちの一つに「低価格」があります。
適正価格より安くしているということでお得そうですが、これは通塾する生徒保護者の皆様にもマイナスになりうると私は考えています。
値段を安く設定した分、何かを犠牲にしているからです。
3つの犠牲の可能性
まず初めに、「安そうに見えて本当は安くない」パターンは除外します。つまり、一見授業料は安くても、授業料以外の〇〇費が高かったり、必修となっている季節講習の費用がとても高かったりして、年間で見ると安くはないパターンです。
入塾を決める前に年間でどれだけ費用がかかるのかを事前に聞いておくとよいでしょう。ここであいまいな返事が来た場合は要注意です。
それでは、低価格の裏で何が犠牲になっているかですが、以下の3つに大別されます。
・経営者の利益
・講師の労働環境
・サービスの質
【経営者の利益】
これは単純に適正価格より減った分の売り上げを経営者の利益を減らすことで補填するパターンです。一部の聖人を除き、これを選択する経営者はほとんど存在しないでしょう(個人経営の塾でたまに見られます)。
【講師の労働環境】
塾でかかる経費で最も割合が高いのは人件費です。値引き分のマイナスを人件費の削減で対応する場合があります。早い話が講師の給料そのものを低くするか、授業以外の様々な業務を無給で講師にやらせれば、人件費を抑えられます。近年塾講師がブラックバイトと呼ばれる主な原因の一つです。
【サービスの質】
値段が安い分、より多くの生徒を集めないと塾の採算が取れません。必然的に生徒一人ひとりにかけられる意識と時間が減ってしまいます。大雑把な計算になりますが、仮に月謝1万円の生徒15名と月謝1万5000円の生徒10名がいたとしたら、同じ売り上げでも当然後者の方が手厚いサービスが受けられる可能性が高いです。
成績が上がりそうかで選ぶ
以上、低価格の塾について述べてきましたが、あくまで傾向であり、絶対ではありません。質は低くても利益増のために月謝が高い塾もあり、低料金でもしっかり指導されている塾もあります。
ただ、安さを理由に塾を選ぶのはやめておいたほうがよいでしょう。特に週1回コースは低価格ですが、全くお勧めできません。あくまで成績が上がりそうかという観点で塾を選ぶべきです。
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